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猫に育てられるタヌキの赤ちゃん。種族を超える猫の母性が凄い!

 岡山県玉野市の渋川動物公園にて、猫が自分の子供と一緒に赤ちゃんタヌキを育てている姿がTV朝日のANNニュースでも紹介されました。動物を狩り、餌とする肉食動物である猫が異種族であるタヌキの子供を育てるのはなんだか意外な感じがしますが、実はある期間の猫はとても母性が強いと言う理由があります。今回は猫の母性についてと、赤ちゃんタヌキの他にも、いくつかの事例もを紹介します。

母猫と赤ちゃんタヌキの出会い

 ことの発端は、香川県三豊市の建設会社に務める男性が仕事で伐採作業を行った際に、タヌキの巣を誤って壊してしまったとのこと。そのときに、母親タヌキが怖がって逃げてしまい、赤ちゃんタヌキのはなちゃん(動物園で命名)を置き去りにしていき、その場に取り残されてしまいました。男性はかわいそうな赤ちゃんタヌキの保護先を探し、最終的には渋川動物園公園に無事に保護されることになりました。

 保護した渋川動物公園では19匹の猫を飼育していて、その中でしろちゃん(3歳メス)が子猫を一匹出産したばかりの状態でした。赤ちゃんタヌキの人工飼育を覚悟していた職員方でしたが、赤ちゃんタヌキの鳴き声を聞いた母猫のしろちゃんが、自分の子猫がいる寝床へ一目散に運び出し、授乳を始める姿を見て安堵したそうです。

情報元:Yahooニュース:飼育員もびっくり 猫がタヌキの赤ちゃんを育てた夏

 親子のようになった3匹は仲良く暮らしている様子で、タヌキのはなちゃんは乳離れが出来ず、母猫から厳しい教育を受けているようです。はなちゃんは子猫の良き遊び相手にもなっていますが、渋川動物公園では1ヶ月後には野生に戻すか検討しているようです。

意外?ホントは母性が強い猫

 母性が強い動物と聞いて最初に思い浮かべるのは、ほとんどの人がおそらく犬ではないでしょうか。加えて、Youtubeやニュースで犬が猫を育てたり、種族の異なる動物と仲良くしているのを見聞きした人も多いことかと思います。

 犬も母性本能や仲間意識が高いのも事実ですが、猫の場合は出産後の一定期間は犬よりも溢れんばかりの母性を発揮する特性があります。

 もちろん、母性本能が強いからと言ってどんな猫でも色々な赤ちゃんの面倒見るのかというとそういうわけでもないのが難しいところではあります。下記の項目で、どういう理由で面倒を見てくれるのかを確認しましょう。

猫は多胎動物

 猫は一度にたくさんの子供を生み、1~9匹と複数生む多胎動物です。一方で、馬や牛などの動物は単胎動物のなので、1匹しか生むことはありません。

 複数の子供を育てる必要がある猫は、正確に子供を見分けて育児を行うわけではないのです。そういった特性から、母猫になったばかりの猫は、他の動物の赤ちゃんを見ると強い母性が働いて我が子の様に育てることも少なくないのです。

子猫の頃から人や他の動物といると面倒見が良くなる?

 生まれてから人と触れ合いながら育ったり、違う種類の動物と一緒に暮らしているとその傾向が強まります。

 これについては、読んでて当然でしょうと思う方も多いと思います。人が与えた環境で育つということは、野生の状態よりも遥かに余裕があるからです。簡単に言えば、食事するために他の動物を狩る行為自体が無いので、他の動物を獲物と認識していないことが多いのが大きな要因かと思われます。

 そういったことからも、出産したての母性が溢れている状態の猫は、違う種族の動物であっても育児をしてくれることが多いのです。

※個体差もあるので条件を満たしていれば必ずしもそうなるわけではありません。中には他の小動物をおもちゃ感覚でなぶる猫もいます。

実はメス猫だけじゃない、オス猫も母性本能を発揮!

 あまり多くはありませんが、オス猫もメス猫と同様に種族の違う動物の世話をすることがあります。じゃあどういった時に他種族の子供の世話をオス猫がするようになるのかですが、環境が室内飼いであることです。

 室内飼いが世話焼きになりやすい理由にはオス猫の生体を知らなければなりません。まず大事なのは、オス猫は複数のメスと交尾するため、自分の子供を見たとしても、自分が親だと言う認識を持っていないと言われています。人間の常識では考えづらいく、なんだがクズ男みたいな感じがしますが事実です。

 しかし、室内飼いで飼われて自分の子を生むメス猫と同居しているオス猫に関しては、野生ではありえない閉鎖的な社会のため、育児に参加することになるのです。

 そういったことから、母性本能が芽生えて子育てするオス猫になることもあるのです。中には種族の垣根を超えて母性爆発まで行く猫も稀ではありますがいます。

猫が育てたいろいろな動物

 最後に、実際に猫が種族の異なる動物の赤ちゃんの世話をした例をいくつしかご紹介したいと思います。見ていただければ分かることですが、野生の猫にとっては狩りの対象となるような動物を対比としてチョイスしましたのでご覧ください。

ウサギを育てる猫

momma kitty adopts baby bunnies..!!! from r/aww

 こちらは海外の王手ソーシャルニュースサイトRedditに2019年4月に投稿されたものだ。サイトにはこの猫が飼い猫か野生なのかは記載されていませんが、子うさぎを自分の赤ちゃんと一緒に世話をしている様子が見て取れます。

リスを育てる猫

 カリフォルニア州ロサンゼルスで動物保護活動をしているマリー・カミンズさんの飼い猫のミミちゃん。ある日、外にお散歩に出かけていると木から落ちた様子の赤ちゃんリスを二匹発見。そのままお家まで連れてきて一時も目を離さずお世話を始めたのです。

 リスは野生動物なので、自然に帰さなければ行けないと考えたマリーさんは、専門家に連絡し二匹を引き渡すことにしました。最終的には二匹のリスは無事に自然界に復帰することができました。

 この二匹のリスが救われたのもやさしいミミちゃんが赤ちゃんリス二匹を発見し、大切に保護したからです。その後ミミちゃんは、ウサギなど赤ちゃんも可愛がるなど溢れんばかりの母性を発揮したようです。

小鳥を可愛がる猫

 この動画は雄猫のオスカーがウズラのヒナの様な鳥を優しく抱きしめるようにしている様子が確認できる。雄猫にも母性本能はあり、赤ちゃんに対して優しい一面もあるというのが確認できる。ヒヨコを可愛がる猫の動画もYoutubeでは見ることができますので探してみてください。

ハリネズミを育てる猫

 

 こちらは、ロシアのウラジオストクにあるサドゴラ動物園で生まれた8匹のハリネズミを救った猫の動画です。

 このハリネズミの子供たちの母親は不運なことに事故で亡くなってしまい、当初は飼育員の手でミルクを与えたり世話をしていました。しかし、母親が世話をしていた頃に比べると弱々しく、命に不安がありました。

 そこで登場したのが捨てられた子猫の親代わりをしていたムーシャです。動物園はこの強い母性を持つムーシャならハリネズミを育てられるのではと一筋の希望にかけたのです。

 ムーシャは期待通り弱っていたハリネズミの子どもたちに愛情たっぷりの世話を行い、見事に回復させて見せました。ハリネズミたちは無事に大人になり元気に暮らしているそうです。

永原 律子 フクロウと猫の萌えキュン子育て写真集