感想

4DX版『アベンジャーズ/エンドゲーム』感想 ※ネタバレ注意

 4月26日に公開された話題の人気映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』を公開日に4DXで観賞してきました。MCUのPhase3最終作品であり、数人の俳優の契約が終了すると噂される本作が一体どうだったのかを感想になります。

※映画アベンジャーズ/エンドゲームの概要は上記で確認ください

4DXについて

 4DX映画は上映されている映画館も限られているため、どういったものなのかご存知無い方もいらっしゃるかと思いますので簡単に説明すると、2Dや3D映像に五感を刺激する動きを追加したものが4DXと呼ばれ、座席が動く、水しぶき、風、匂い、雨、煙、閃光などといった効果が映画と連動し発生するのが特徴です。

※4DXの疑問点はアクアマンの体験レビューにまとめてあります。

4DX『アベンジャーズ/エンドゲーム』は細かい演出が光る

 最高のエンターテイメント映画だったアベンジャーズの最終作品にあたるエンドゲームを4DXで観賞。作品はストーリー、アクション、映像どれをとっても間違いなく最高の出来の良さに仕上がっていました。そこに4DXの効果が合わさることで映像と視聴者に一体感を与え、質の高い体験型映画になっていました。

 本作では座席の揺れ、衝撃、水、雪など様々な4DX効果を味わう事ができますが、個人的に一番面白かったのは水の演出でした。特に敵が斬りつけられた時の返り血の演出や水場を走るときのはねる水を4DX効果でうまく再現しており、雨や霧以外も出来る水での表現の幅に感動しました。

 その他にもタイムトラベル時の激しい揺れを再現したり、サノスの攻撃をヒーローたちが受ける際の強い衝撃が上手く再現されているため没入感があり、息をのむ迫力でした。

 上映時間が3時間と長いため不安もあるかもしれませんが、むしろ4DXの方がお尻が痛くなりませんでした(笑)

『アベンジャーズ/エンドゲーム』評価

 簡潔に本作を現すのであれば”至高のファンムービー”です。MCUを追ってきた人ほどエンドゲームは満足のいく作品になっており、3時間と長い上映時間にも関わらず1秒も退屈することはないでしょう。

 私は4DXとIMAXで二回ほど観賞しましたが、何度見ても心が震えるほどの完成度でした。ここまで評価する理由は何なのか?その点についてですが、単純に述べてしまえばシナリオ、アクション、映像の完成度が過去最高レベルであることです。何よりもヒーロー映画で観客がすすり泣く音を聞いたのは初めてでした。

 MCU作品をあまり追いかけていない方は正直話についていけない用になっており、面白いと感じるポイントも大幅に削減されるつくりになっています。ですが、MCUを追いかけてきた人にとっては満点に近い評価を与えることのできる作品になっているでしょう。ファンの一人として監督であるアンソニー&ジョー・ルッソ兄弟とスタッフ達には感謝と心からの賛美を伝えたい。

シナリオは王道だからこそ最高

 シナリオに関してザックリ言ってしまえば、サノスが人類を半減させた後にインフィニティストーンを破壊してしまったので、人類を救うために過去にタイムトラベルしてストーンを回収し、現代に戻り指パッチンして石の影響で消えた人々を復活させる。しかし、過去のサノスがネビュラを通して未来の出来事の全てを把握し、今度は全ての人類を殺したあとにストーンを使い原子レベルから世界をやり直すためにタイムトラベルで現在に現れる。アベンジャーズとサノス軍の総力戦で辛くもサノスに勝利し世界を救う。というのがエンドゲームのシナリオで別に捻りがあるわけでもない王道的流れです。

 しかし、それこそがファンの望んでいた大筋の結末でもあったため文句なんてあるはずもありません。何よりもトニー・スタークとキャプテン・アメリカの物語に幕を閉じたことや、それぞれのキャラクターの内面に切り込み活躍させた本作は最後に最高のカタルシスを得られるように作られています。

 その他にもタイムトラベルで過去世界に行くとエンシェント・ワン、ロキ、ハワード・スターク、若き日のピム博士、ソーの母、ラムロウといった現実時間ではすでに亡くなってしまったキャラクター達が再登場し、今までMCUを見てきた人は感動すること間違いなしです。

 また、キャプテン・マーベルのシナリオでの扱いもバランスが良く、バッチリ活躍させるけども、サノスが彼女に負けなかったのもイージーな感じがしなくて好感が持てます。

 どうしても映画館で見てほしいので致命的になるネタバレは実は書いていませんが、この映画を鑑賞し終わったあとは「アベンジャーズ‼…アッセンブル」「3000回愛してる」という言葉が頭に染み付くでしょう…

見たいアクションは全て見れる

 厳密にいえば単独作品を持つヒーローの見せ場をすべて用意してあるということですが、特に目立ったのはキャプテン・アメリカ、アイアンマン、ソーの三人です。

 アイアンマンは前回ののっぺりとしたデザインではなくメカを感じるデザインかつハイテク武器や強力なビーム兵器を思う存分に大軍に振る姿が見られたり、ソーとの連携で雷の力を借りた高出力ビームをサノス相手に放つも、剣を回転させ弾かれるなど凄まじい演出のバトルを楽しめます。

 ソーは過去世界からくすねてきたムジョルニアとストームブレーカーの二槌流でゴッドオブサンザー状態でサノスとの全力バトルを繰り広げます。細かい演出で言えば、サノスに武器を弾かれ鍔迫り合いになるともう一つの武器を引寄せて攻撃したり、学習したサノスが逆に武器を奪ってカウンターしたりと納得のできるバトルが見られ最高です。

 そして、今作でもっとも目立ったアクションだったのがキャプテン・アメリカです。サノス相手に盾と体術で挑みボコボコにされるのですが、ソーが競合いでやられそうになると、ムジョルニアを自在に操作してサノスを圧倒します。左手には盾、右手にはムジョルニアをブンブン回転させ雷を操りサノスと拮抗してみせたキャップのアクションは必見です。

 他にもアントマンが巨大化してブラックドワーフを踏みつけて一撃で倒したり、復活したスパイダーマンのウェブスイングと即死モード、ホークアイのカッコいい剣術や弓の戦闘と見どころが多すぎる作品です。

まだまだ終わらないMarvel映画

 最後にお伝えしたいのはマーベルシネマティックユニバースはエンドゲームで完結というわけではないということです。エンドゲームはあくまでMCUのPhase3の最終作品であり、Phase4が始まります。例えばGotG3やブラックパンサー2、ドクターストレンジ2、直近だとスパイダーマンが公開され物語は続いていきます。トニーやキャップを主役としたアベンジャーズの続編は無い可能性が非常に高いですが、Marvel映画の世界は広がり続けるので引続き追い続けたいですね。